『ひさびさの良作。男子があんまり喋らないから、ずっと浜辺美波がしゃべってる。声が印象的に耳に残る。』
「ヒロイン=病気(余命わずか)」の泣ける系映画としてはひさびさの良作。個人的2017年ベスト映画に堂々のノミネート。
映画「君の膵臓をたべたい(キミスイ)」を観てきました!
あらすじ
高校時代のクラスメイト・山内桜良の言葉をきっかけに母校の教師となった【僕】。彼は、教え子と話すうちに、彼女とすごした数か月を思い出していく—。
膵臓の病を患う彼女が書いていた「共病文庫」(=闘病日記)を偶然見つけたことから、【僕】と桜良は次第に一緒に過ごすことに。
だが、眩いまでに懸命に生きる彼女の日々はやがて、終わりを告げる。桜良の死から12年。結婚を目前に控えた彼女の親友・恭子もまた、【僕】と同様に、桜良と過ごした日々を思い出していた
そして、ある事をきっかけに、桜良が12年の時を超えて伝えたかった本当の想いを知る2人。
王道+浜辺美波の声の魅力
ヒロインが病気(余命わずか)という設定は、セカチュー系映画の王道中の王道なわけですが、キミスイが他の映画と違うのは、病気の辛さや悲壮感はあまり描かれていないという点。ヒロインの山内桜良こと、浜辺美波の天真爛漫な性格が前面に押し出されて、【僕】はそれに振り回されるという構図。
さらに【僕】である北村匠海、小栗旬(大人時代)の男子陣が、あまり喋らない役柄なこともあって、ひたすら浜辺美波がしゃべってる。そして、この浜辺美波の声が、これまたいい声。すごく耳に残る。
終盤、この印象的な声に、何度涙腺アタックを受けたことか。
僕ときみ
二人は最後まで、名前でお互い呼び合うことがありません。これも個人的にはツボな要素の一つ。劇中でもこれが二人の距離感を上手く表しています。
こう、なんというか、現実の恋愛でも敬語を使わなくなる瞬間とか、下の名前やあだ名で呼び始める瞬間とか、一気に距離が縮まるタイミングってあると思うんですが、「キミスイ」では、お互いに想い合いながら、それが出来なかった、あえてしなかった(【僕】は距離が縮まるのが怖かった)というのが、この作品における「死」との向き合い方の一つなのかなと。
タイトル「君の膵臓をたべたい」の意味
この意味がわかる瞬間には、たぶん泣いてる。あえてネタバレなしで観て欲しい。
エンディングはミスチル
エンディングに流れてくるミスチルは効きます。これはホントにずるい。周りでもエンドロールが流れ始めたとたんに、堰を切ったように涙を流されている方がチラホラ。
まとめ
「初恋」を誰にも言えず大事にしまってある「おじさま」諸君には、たまらない作品。